不道徳の向（むこ）うへ攫って 破廉恥（はれんち）乱痴気（らんちき）淫蕩（いんとう）尽（づく）し 佚楽をお赦しください 深い悦の底であそぼう 贅と蜜は甘いほど善い 刺を抜いて骨も抜いて 背徳こそがなによりの 柔くてなまあったかい 腰が砕けるまで愛して 実り無き営みの真似事

確かなのは熱だけ 白い手が握るもの 誰が為の言い訳か 外面（そとづら）のしたの素膚（すはだ） 痛いくらい抱いて 奥深くにある本音 畏敬を塗り潰す欲 冒涜こそ相応しい その視線に首っ丈 花弁で見せつけて

おいしい禁忌 最奥に灯して 倒錯的な崇拝 春機を催す紅 翠帳の裏側で 散り敷く純情 組み敷く純潔 紅閨を暴いて とろける罪過 雌伏する陶酔

媚笑乱脈 強慾の指 潤む寝台 純情屈折 熱持つ瞳 享楽礼讃 慰みの恵 君の煽情 隠匿痴戯 求愛順序